前回お約束したとおり、今号ではリモンチェッロを使ったお菓子をご紹介します。
いずれもレモンの香はするのに酸味がないまろやかな味が特徴です。
1 御三家 (ババのリモンチェッロ漬け、リモーネのプロフィッテロール、デリツィア・リモーネ)
2 ジェラート
3 チョコレート
4 キャンディー、ビスケット
5 飲料・その他

1.御三家
写真左から、リモーネのプロフィッテロール、ババのリモンチェッロ漬け、デリツィア・リモーネ。

まず中央のババのリモンチェッロ漬け−通常ババはスポンジがラム酒に浸ったお菓子であるが、ラム酒の代わりにリモンチェッロを使用している。 地元ではこのまま食される(この後にエスプレッソを飲むと最高である)ことが多いが、バニラアイスクリームや生クリームを添えても美味しいと思う。
通常プロフィッテロールは小さなシューが積み重なって上からたっぷりのチョコレートソース がかかっているが、南イタリアのソレント、アマルフィー一帯ではこのようにたっぷりのとろけるようなレモンのクリームがかかっているのをよく見かける。

デリツィア・リモーネはもともと レストランのデザートとして誕生したが、ブームとあいまって洋菓子店で販売されるのに都合の 良い形態のものや(下の写真中央)、レストランへ卸されるのに都合の良い形態(下の写真右)のものも出ている。
※デリツィア・リモーネに関しては本ホームページ、トピックスの別欄にて詳しく触れていますのでご参照下さい。

2.ジェラート
北イタリアのジェラート屋さんではまだ見かけることは少ないが、南イタリアのジェラテリアではフレーバーのひとつとしてLimoncelloを見かけることがよくある。 私は個人的に酸っぱいものが苦手なのでレモンのジェラートやシャーベットは酸っぱくて食べれないのだが、リモンチェッロのジェラートを初めて食べた時、とても良いレモンの香がするのに全然酸っぱくなくて、また、ソフトでまろやかクリーミーなくちあたりが素晴らしく、とても美味しかった。
市販品のいわゆるカップもののジェラートでも昨年bindi社から下の写真のようなものが発売された。 この夏他社からも同様のものが出ているのを見つけた。

3.チョコレート
よくあるのが、チョコレートの中にリモンチェッロ(液体)が入っているボンボンタイプのものと、リモンチェッロのクリーム(個体)がフィリングされたものである。 イタリアではチョコレートが美味しいと常々感じているのだが、このリモンチェッロのチョコは苦みのきいたチョコとリキュールがよく合い、大人の味わいで、くせになりそう。 エスプレッソに良くあうところがイタリアらしい。 職人さん手作りのものが多いが南イタリアでは若干のセミ工業製品ものも出ている。
面白いのが左の写真。 チョコで小さなカップを作り、その中にリモンチェッロが(写真はクリ ームタイプのリモンチェッロが)入っている。
ホテルやレストランでお客様へのちょっとした サービスとして使われているらしい。 アイディアがおしゃれだ。

4.キャンディ・ビスケット
写真はリモンチェッロのクッキー。 キャンディーもあり、酸っぱくないレモンの味がする。

5.飲料・その他
左の写真は「飲むシャーベット」的な飲料でクリーミーな非アルコール系飲料である。
右の写真はスプレー式のリモンチェッロのクリームで家庭でのお菓子作りに使うもののようだ。

(2000.10.26)


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